ある男性の例

ある男性の体験談です。

 

虐待を受けておりそのせいでかなりの情緒不安定が幼児期より続いており

神経症は成長するにつれひどくなります。

病的支配欲を持ち彼が幼い頃から折檻を繰り返してきた父親が、

10代の終わりに彼を病院に連れて行きますが

それが不幸の始まりでした。

大量投与で有名な病院でした。

 

40代で彼自身の意志で薬をやめます。

恐怖心で隷属させられ、普通の生活を送ってこられなかった彼の

溜まりに溜まった怒りのエネルギーが火山のマグマのように噴出したのでした。

医者も家族も敵であるため、完全に単独で

医師のアドバイスもカウンセラーのサポートもなくいきなり向精神薬を断ちます。

(これはかなり危険なことのようですが)

 

虐待と、医療過誤による当たり前のことを経験できなかった青年時代

そこから断薬に至るまでの生き地獄のような生活は

ここには書き切れませんが

虐待を経験してこられた皆様はご自分の苦しみとして

想像することができると思います。

 

彼は当初、自身の極端な情緒不安定と青年期に始まった奇行は偏に

父親の虐待によるものだと思っていました。

自分を統御できないほどの突発的奇行を引き起こすほど

父親の虐待はひどかったのだと、人り苦しんでいたそうです。

彼は40代半ばで初めて向精神薬による害を知りました。

自分の破滅的な人間関係も定職に落ち着けない取り返すことのできない

人生の時間も、父親だけでなく薬も加害者だったと知ったのでした。

 

彼のような人は非常に多いのではないのでしょうか。

 

薬に頼ったばかりに、袋小路に入り込み

肉体も精神も回復不可能になってしまった。

気づいた時には遅かった、そんなことになって欲しくはありません。

 

因みにこのお話の彼は、あり得ない偶然と内部から絞り出したエネルギーで

なんとか立ち直り、今は普通の生活を送っています。